カメラマン紹介

1999年、息子を身ごもりました。
9ヶ月を過ぎた頃夫が写真を撮ってくれました。
「大きいお腹だな」と思いました。
無事出産し、息つく暇もない子育てが始まりました。

2001年、娘を身ごもりました。
9ヶ月を過ぎた頃夫がまた写真を撮ってくれました。
息子を抱っこしたお腹の大きな私はとても嬉しそうでした。

無事出産し、息つく暇も寝る暇もない子育てが始まりました。
夫に撮ってもらったマタニティフォトはずっと部屋に飾ってありましたが、忙し過ぎる毎日に気にもとまりませんでした。

子育て一色の慌ただしい数年が過ぎ、子どもたちは幼稚園に通うようになりました。
ある朝、
子どもたちを幼稚園に送り届けたあと一人の部屋でふと自分のマタニティフォトが目に入りました。
毎日見ていた写真なのに、涙があふれました。
「この子たち私のお腹の中にいたんだ」
子どもたちの世話に追われ、
目の前の小さな命を育むために必死の毎日で忘れてしまっていたあの時の気持ち。
無事に産まれてくるのか不安だったけど
どんどん大きくなるお腹が愛おしくて愛おしくて、
ただただ会える日が待ち遠しかった。
それがもうこんなに大きく成長し、
ほんの数時間と言えども私の元から巣立って元気いっぱいに幼稚園に通ってる。
涙が止まりませんでした。

この出来事から写真が持つ力を体感し、妊婦さんの写真を撮り始めました。
妊娠中の女性の身体と気持ちを飾ることなくありのままに写す。
新しい命の誕生を待ちわびている家族の気持ちをありのままに写すことを心がけています。
また生まれた赤ちゃんが成長し、もの心がついた時
「お父さんとお母さんが愛し合ったから自分が生まれたんだ」と
実感できるような写真を撮りたいと思っています。
そしていつか自分も愛する人と結ばれ新しい命を育むこと。
そんなことがマタニティフォトから伝わればいいなと思っています。

大森律子
1971年生まれ
13年間ブライダルカメラマンとして活躍。
また数々のお産の撮影を手がける。
小学生2人の母。